民泊の始め方は?知っておきたい3つのルート
公開日:2023/10/31  最終更新日:2023/11/08
民泊の始め方は?知っておきたい3つのルート

民泊の始め方には複数のルートがあります。それぞれのルートには、特定の条件や手続きが求められますが、選ぶルートによっては比較的手軽にスタートできる場合もあります。物件や規制状況を考慮して、最適な方法を見つけてください。ここでは、民泊を始める際の3つのルートを紹介します。

そもそも民泊って何をするの?

そもそも、民泊とはどのような宿泊所を指すのでしょうか。法律により定められた明確な定義はないものの、観光客の宿泊時に自分の家や部屋を提供し、代金を受け取る形態を指すのが一般的です。

観光名所やイベントのある地域で人気がある宿泊形態ですが、その運営には法的な要件が関わります。民泊を始める前に、法律や自治体の規制を確認し、適切な手続きを行うことが重要です。違法な営業は罰則を伴うことがあるため、注意が必要です。

民泊を始めるには?知っておきたい3つのルート

民泊を始める際、選択できるルートは3つあります。それぞれ異なる要件があり、なかには多くの費用がかかるケースもあるため、慎重な選択が必要です。

住宅宿泊事業法によるルート

このルートは新法民泊として知られ、ほかのルートと比べてハードルが低いとされています。審査は届出に基づく形式的なもので、早期に営業を開始できる場合が多いです。ただし、一部自治体では厳しい審査を行うこともあるため、難易度は地域によって異なります。

必要な設備は、キッチン、トイレ、お風呂、洗面台などに限られます。住宅として通常使用している設備であれば、改修する必要はありません。このルートでは、建築基準法上の住宅として、そのまま営業が可能で、用途変更や工事が必要ないのがメリットです。

一方で、建物が事務所や倉庫として使用されていた場合は、制約が生じることがあります。民泊が可能なのは、住宅として使用される部屋に限られるためです。デメリットとしては、年間の営業可能日数は180日に制限され、さらなる制限がかけられる自治体があることです。自治体の条例を確認しましょう。

また、家主が同居しない場合、運営代行業者へ管理委託する義務があり、自治体によっては、民間の廃棄物処理業者との契約も求められます。

旅館業法によるルート

旅館業法は、もともと大規模なホテルや旅館向けに制定された法律で、要件が非常に厳しいことで知られています。民泊施設には不向きですが、法改正により一部緩和され、少しは容易になりました。

このルートでは、旅行・ホテル営業と簡易宿所営業にカテゴリーが分かれ、それぞれ異なる設備要件が適用されます。民泊を始める際には、物件の構造、現在の設備、周辺地域の需要などを考慮し、適切なカテゴリーを選択しましょう。

このルートの最大のメリットは、365日を通して営業が可能であることです。デメリットは、一部の地域では、旅館業法の許可が得られないケースがあるため、よく調べずに投資や建設することは避けなければなりません。

また、民泊を運営する場合、フロントを設置し、スタッフを24時間常駐させる必要があります。さらに、建物の用途が「ホテルまたは旅館」に変更されるため、大規模な改修工事が必要な場合も考えられます。くわえて、近隣の教育機関への意見照会や、近隣住民向けの説明会の開催など、さまざまな手続きが必要です。したがって、営業開始までに数か月から半年程度の時間を要することを覚えておきましょう。

特区民泊のルート

特区民泊は、外国人旅行者向けの民泊サービスで、国家戦略特区に指定された地域でのみ適用されます。ここでは、東京都大田区でのケースを挙げて紹介します。特区では、旅館業法の適用から除外されるため、フロントや管理人の常駐義務がありません。

また、建築基準法上の用途も「住宅」のままで営業できるため、工事や確認申請などの手続きが不要です。しかし、特区指定された地域の民泊だけに適用されるルートであること、1グループあたり最低3日間の最低滞在日数が定められていることに注意が必要です。

民泊を営業するにあたっての注意点

民泊を経営する際には、以下のポイントに留意することが重要です。

消防設備の設置

民泊は消防法上、旅館やホテルと同様の、特定防火対象物に該当します。よって、たとえ一部屋の場合でも、高性能の消防設備が必要です。とくに、自動火災報知設備の設置には、大規模な工事が必要な場合があります。予期せぬ費用がかかる可能性があるため、注意が必要です。

近隣住民への配慮

民泊施設への変更により、騒音やゴミの増加が考えられます。近隣住民の生活環境に配慮し、迷惑がかからないよう心掛けることが重要です。すべてのルートで、近隣住民に対する営業内容の説明や、周知ルールが定められています。地方自治体の条例などを確認し、適切な対応を講じましょう。

まとめ

民泊を始めるには、住宅宿泊事業法によるルート、旅館業法に基づくルート、特区民泊のルートの3つの選択肢があります。それぞれにはメリットとデメリットがあり、条件に応じて選ぶことが重要です。消防設備の設置や近隣住民との配慮など、運営に際しては注意点も多く、適切な手続きと対策が求められます。地域社会との調和を保ちながら、安心で快適な宿泊環境を提供しましょう。

【その他】セルフチェックインシステム

おすすめのセルフチェックインシステム比較表

イメージ
会社名FlexIN(フレックスイン)minpakuIN(民泊イン)AirHost ONE(エアホストワン)maneKEY(マネキー)HOTEL SMART(ホテルスマート)SmartInn(スマートイン)
特徴多機能で業界最安値水準を実現。ゲストのスマホのみで完結するため導入費用が抑えられる!無人化事例が多数あり!一室運用から一棟、ドミトリーなど施設の形態に合わせた料金体系。チェックイン機能のほか、ゲストが宿泊中に欲しい情報をカスタマイズメニューに集約できる。透明性のある2つの料金体系。利用件数に応じた完全従量課金制と、部屋数に応じた月額固定料金。モバイルチェックイン機能つきのPMS。ホテル向けのためレシートプリンターや自動つり銭機との連携も可能。専用端末の設置を必要とせず、フロントを設置できない小規模宿泊施設、グランピングなどでも利用可能。
初期費用5万円~10万円~記載なし4万9,000円(チェックイン端末付き)10万円~1万5,000円~3万円
月額1部屋あたり1,500円~
お試し:デモあり
※要問い合わせ
ライトプラン:2,480円
通常プラン:基本料金5,000円(+建物の形態により追加で1部屋あたりの利用料を
加算)
お試し:記載なし
(1棟の部屋数により変動)
※1棟20部屋までの場合
BASIC:1,000円
PRO:1,500円
PREMIUM:2,000円
お試し:30日間無料トライアル
1部屋あたり
1~10部屋まで:2,400円
11~50部屋まで:2,000円
51~100部屋まで:1,500円

※チェックイン件数に基づく従量課金制も存在
お試し:オンラインデモあり
※要問い合わせ
2万9,800円~
お試し:記載なし
※1部屋あたりの価格
手動予約プラン:1,500円
PMS連携プラン:3,000円
抱き合わせプラン(PMS込み):6,100円
お試し:1か月無料トライアル
基本機能以外の
便利な機能・サービス
・サイトコントローラ連携における自動同期
・宿泊者情報の統計グラフを作成
・事前情報登録を終えたゲストの人数を表示
・メール送信機能
・自動メール送信
・現地決済
・部屋割り機能
・タブレットとスタンドを支給
・自動メッセージ機能
・チェックイン構成設定
・チェックインゲスト管理
・自動部屋割り
・チェックイン完了時のメール送信
・部屋案内の表示
・清掃・収支・売上・予約管理
・自動メール送信
・レシートプリンター連携
・自動つり銭機、決済システム連携
・タブレットとスタンドを支給
・チェックイン・チェックアウト完了通知
有料オプション・初期設定サポート:4万5,000円~
・タブレットレンタル:2,700円~
・タブレットスタンド:要相談(複数タイプあり)
・24時間対応の本人確認オペレーター:《1室運用時》月額5,000円《2室以上》月額3,000円×部屋数・決済ソリューション連携:1室300円
・スマートロック連携:1室300円
・PMS連携

※以下PREMIUMプランのみの機能
・AI認証・ビデオチャットによる本人確認(PROは写真撮影のみ)
・CRM機能
・英語・日本語コールセンターサービス:初期費用1施設9万円+1部屋あたり月額1,200円~4,200円・24時間対応の本人確認オペレーター:月額3,000円×部屋数※PMS連携プラン、抱き合わせプランのみ
・予約情報自動取り込み
・チェックインURL自動送信
タブレット設置必須ではなく、ユーザーのスマホのみでも運用可能必要必須ではなく、ユーザーのスマホのみでも運用可能必要必要不要。ユーザーのスマホを使用
対応言語日本語・英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語日本語・英語・中国語・韓国語日本語・英語・中国語日本語・英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語日本語・英語・中国語・韓国語記載なし
連携可能な
スマートロック
RemoteLOCKRemoteLOCK などRemoteLock、KEYVOX、Keycafe、KEY STATION、ASSA ABLOY(アッサアブロイ)などRemoteLOCK、SESAME、SwitchBot、LINKEY PlusRemoteLock、LINKEY などRemoteLOCK、SESAME
詳細リンク詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら

おすすめ関連記事